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おおいた のりもの雑報 / 大分〜福岡の移動に第3勢力が現る。

おおいた のりもの雑報 / 大分〜福岡の移動に第3勢力が現る。

2022年7月25日

乗り前に大分〜福岡間の交通事情について

大分・別府〜福岡間では日清観光が参入する前から以下の選択肢がありました。

  1. JRの特急列車「ソニック」で行く
    1. 博多まで直接行く
    2. 小倉から新幹線で行く
  2. 高速バス「とよのくに号」で行く
白いソニック

JR九州が運行をする特急列車「ソニック」号は大分と別府を出ると、中津・行橋・小倉・黒崎・折尾(※速達便の場合。この他の駅にも停車する便あり)に停まり、博多まで行きます。最短の列車で2時間1分かかります。
(ビジネスマンを中心に)「早く福岡へ行きたい」という人は途中の小倉で山陽新幹線に乗り換えます。こうすると、15分ぐらいは短縮できます。
一方で、「乗り換えたくない」という人はそのまま博多まで乗ることはできます。こうすると、時間はかかりますが、大幅に安く移動できます。しかし、小倉駅で進行方向が変わる為、座席の回転が必須となっております。(ソニックはいろいろとマニアックな楽しみが多いので別に書こうと思います。)

高速バスは大分と別府からそれぞれ出ています。大分発のバスには「スーパーノンストップ」、別府発のバスには「ノンストップ」という種別がついています。
運行会社は、大分発を西鉄バス・大分バス・大分交通が、別府発を亀の井バスと西鉄バス(といいつつ、実際は亀の井バス)が持っています。
こちらは、大分発便と別府発便で停車停留所が変わってきます。
大分発が大分市内の停留所(大分新川・中央通り・要町大分駅高速バスのりば・椎迫)を出ると、高速日田・高速基山・福岡空港国際線(※一部)・西鉄天神高速バスターミナルに停まり、終点の博多バスターミナルに行きます。
別府発は別府市内の停留所(別府北浜・横断道路観光港入口・鉄輪・自衛隊前・高速別府湾APU)を出ると、高速基山・福岡空港国際線(※一部)の順に停まり、一部便は西鉄天神高速バスターミナルまで、それを除いた便は終点の博多バスターミナルに行きます。

大分・別府〜福岡間の各交通機関との比較(※大人運賃・料金の場合)

続いて、運賃・料金と所要時間を比較してみましょう。
まずは、以下の表をご覧ください。

新幹線を理由するルートは小倉駅での乗り換えが発生している為、今回は除いています。

通常料金(片道・大分から)※カッコ内は日清観光との差

交通機関運賃・料金所要時間
[JR]特急ソニック6,670円約2時間17分(ー1時間8分)
※標準的な便。停車駅によって異なる
[高速バス]とよのくに号3,250円約2時間45分(ー40分)
※福岡空港国際線ターミナル経由便

「通常料金」ですが、これはお得なきっぷを使っていない場合の金額です。
明らかにJRの方が高いです。約2倍の金額でも30分しか変わりません。

割引きっぷ(最安値)と最速便(※大分から)
交通機関運賃・料金所要時間
[列車]特急ソニック2,550円
※ネット早特3(片道利用)
2時間1分
(ソニック70号などの速達便)
[高速バス]とよのくに号2,300円
※WEB4枚回数券の1枚あたりの金額
2時間25分
(福岡空港国際線「通過」便)

一方で、「割引きっぷを使った場合」ですが、どちらとも最安値でインターネット予約サービスで予約した場合のきっぷになります。(※窓口購入は少し高くなります。)

お得なきっぷを使うと、JRは半値以下になりました。これだと、「30分早くてもこの金額ならいいや。」となりますね。

よく使う「九州ネット早特3」。列車名は過去のレア列車なので気にしないでください。

高速バスは、1,000円ぐらいしか変わりません。しかも、回数券なのでよく福岡に行くか大人数で行く人じゃないと勿体無い気がします。(※そのかわりに通常料金がJRより安いので、1回だけ利用の場合は通常料金でもいいかもしれません。)

これを見る限りでも、両者が値段や時間で競い合っているのが分かります。
そんな九州でもトップクラスでバッチバチに競い合っている区間に、日清観光が値段で勝負しようというのですから、これはチャレンジだと思います。

さて、日清観光が参入するとどうなるのかを見てみましょう。

通常料金(片道・大分から)※カッコ内は日清観光との差

交通機関運賃・料金所要時間
[高速バス]日清号2,800円約3時間30分
[JR]特急ソニック6,670円
(+3,870円)
約2時間17分(ー1時間13分)
※標準的な便。停車駅によって異なる
[高速バス]とよのくに号3,250円
(+450円)
約2時間45分(ー45分)
※福岡空港国際線ターミナル経由便

通常料金でもかなり安く設定されています。
しかし、時間は「ソニック」に対して約1時間13分、「とよのくに」に対して約45分多くかかります。
こうなる理由は後ほど分かります。

割引きっぷ(最安値)と最速便(片道・大分から)※カッコ内は日清観光との差
交通機関運賃・料金所要時間
[高速バス]日清号1,750円
※4枚回数券の1枚あたりの金額
3時間8分
(大分発第1便)
[列車]特急ソニック2,550円(+800円)
※ネット早特3(片道利用)
2時間1分(ー1時間6分)
(ソニック70号などの速達便)
[高速バス]とよのくに号2,300円(+550円)
※WEB4枚回数券の1枚あたりの金額
2時間25分(ー43分)
(福岡空港国際線「通過」便)
最安値・一番早いものに太字をしています。

つづいて、割引きっぷと最速便の比較です。

最速便と言っても「大分発第1便」のみ3時間8分で行きますので、大分発2・3便と福岡発の便に乗る人には関係ないと思います。

値段は、なんと2,000円を切りました。
これは、昔2,000円で走っていた「とよのくに号」もびっくりな価格です。
ただし、この価格は割引切符「4枚切符」を使った場合にですので、「とよのくに号」同様によく福岡か大人数でへ行く人じゃないともったいないかもしれません。

さて、本題の乗車した様子にまいりましょう。