豊の国サインと一村一品看板の楽しみ方

豊の国ーサイン

豊の国サイン(大分県のカントリーサイン)には細かい違いや楽しむ方法があります。ここではそれをご紹介いたしましょう。

①絵柄と市町村名の書式

当ウェブサイトでは、フォントなどの違いをタイプ分けしております。

ここでは、大分市の豊の国サインを例に各タイプをご紹介します。

タイプA

ごく一般的な豊の国サインです。
北海道と同じ様式ですが、北海道とは違い絵柄の縁は青で統一されています。(※北海道は青以外の色も使っている。)

多くの市町村境で見ることができるタイプです。

フォント(字の形)和文:ナール
※再現版では「じゅん」を使用
英文:Helvetica
絵柄のサイズ普通
使用例

タイプB

絵柄のサイズは同じですが、市町村名のフォントが違います。
タイプAは先端が丸い「丸ゴシック」を使用していますが、タイプBは先端が角張っている「角ゴシック」を使用しています。

旧大野郡の各町村や旧大分市・大分郡の一部市町村境で見ることができます。

フォント(字の形)和文:ゴナ
※再現版では「新ゴ」を使用
英文:Helvetica
絵柄のサイズ普通
使用例

タイプC

絵柄のサイズも市町村名のフォントもタイプAとは全く異なります。
絵柄のサイズが少し小さく(もしくは絵柄のサイズは他と同じであっても看板自体が大きく)、周りの空白が多めというのが特徴です。

旧大分市・大分郡の一部市町村境で見ることができます。

フォント(字の形)和文:ゴナ
※再現版では「新ゴ」を使用
英文:Helvetica
絵柄のサイズ小さめ
使用例

②合併後の取り扱い

大分県は「平成の大合併」で58市町村が18市町村まで減少しました。

この影響はカントリーサインにも出ています。ここでは合併後の取り扱いについてご紹介いたします。

「市町村名を新しいものにしよう。」

一番ちゃんとしたやり方です。

中津市・宇佐市・豊後高田市・国東市・杵築市の県北・東部の5市が行ったやり方です。
変更のない旧中津市・旧宇佐市・旧豊後高田市・旧杵築市は除いて以下のよう形になっています。

中津・宇佐・国東市「現市名+旧町村名」
例─────
院内町→宇佐市院内
山国町→中津市山国町
三光村→中津市三光
杵築市「杵築市+旧町村名」
例─────
山香町→杵築市山香
大田村→杵築市大田
※英語表記はなし
豊後高田市「豊後高田市」*1
例─────
香々地町→豊後高田市
真玉町→豊後高田市

*1───豊後高田市は合併後の住所を「豊後高田市真玉町〇〇」「豊後高田市香々地町〇〇」とはせず「豊後高田市〇〇」と旧町名をつけないようにしているため「豊後高田市」だけの表記となっている。

市・町・村を隠そう。」

一番お金がかからない方法です。
多くの市町村では「市・町・村」を隠すだけの簡単なお仕事でこの問題を乗り越えました。

このような取り扱いをしているところでは、カントリーサインとは別に新たに新市町村名の標識を建てているケースが多いです。(張り替えたほうが安いのでは?と思ってしまいましたが…)

(豊後大野市は合併後「豊後大野市△△町〇〇」としているのでわざわざ「町・村」を隠さなくても良い気がしますが…)

「市町村名ごと隠しちゃえ!」

まさか・・・

そんな雑な仕事をした市町村が・・・

いないと思うんですがね・・・

そんな・・・

せっかく作った看板の意味をなくすようなこと・・・

するところはないと思うんですが・・・

おや?

「放置。」

このパターンは合併後も「□□市△△町〇〇」という形で旧市町村名を使っている竹田市などで見られます。(放置といっても仕方ないものです。)

設置当時から変わらないので、コレクターとしても嬉しいものです。

③温泉美人

県境のカントリーサインに「日本一のおんせん県」と書くほど温泉地が多い大分県。
カントリーサインも温泉絡みの絵柄が多く、その中でも入浴している人の絵がよく出てきます。

これらを勝手に「温泉美人」と呼んでいます。
そんな「温泉美人」たちをスライドショーでご覧ください。

これらの「温泉美人」を集めてみるのも一つの楽しみかもしれません。

そういえば、このスライドショーに温泉で有名な別府市がないですね・・・

別府市はどんな絵柄をしているかというと・・・

湯けむりだけかい。


一村一品看板

一村一品看板は豊の国サインよりもフォントなどが統一されていますが、それでも細かい違いがあります。

①デザインの違い

まずはお手本を見てみましょう。

お手本

これは日田市天瀬の一村一品看板です。

基本的はその市町村の名所・名産品などのイラストとともに「ようこそ〇〇町へ」と書かれており、右下には必ず「一村一品大分県」と書かれているのが特徴です。

豊の国サインと違い、イラストの精度が高く色も細かくなっています。

しかし、統一したデザインを使っていない市町村名がいくつかあります。
それらをご紹介いたしましょう。

「WASABI-KUN」「NABA-CHAN」

これは日田市中津江の一村一品看板です。

名産・名所はわさび・なば(しいたけ)・鯛生金山ですが…

おっといきなりイラストが可愛くなっております。さっき見たリアルなイラストはどこへいったのやら…

名産のわさび・しいたけをかわいいイラストともに「WASABI-KUN」「NABA-CHAN」と書いております。
しかしこれ、他の市町村のようなイラストでも十分わさびとしいたけが名産とわかると思うんですがね…

鯛生金山ではモグラが金を掘り当てたみたいですね。
カントリーサインでは人間が掘ってたのですが…

流石に夜に見ると怖いですもんねこの絵。

最初に見たときは「正直、ネタ切れだったんじゃないんですか?」と思ってしまいましたが、カントリーサインを見ていると「カントリーサインのような鯛生金山の絵を書いていたら逆に怖くなるので、名産とともにかわいくしたのかな?」と思うようになってきました。多分気のせいでしょうけど。

「おがた」

豊後大野市緒方町の一村一品看板です。

これは亜種中の亜種。看板の形状が全く異なります。

そして「ようこそ緒方町へ」ではなく「ようこそおがたへ」になっています。

おまけに裏面は英語版。

地域のブランディングにお金がかかっております。

イラストは日田市中津江のような簡易的なものになっております。
流石にイラストを細かくするのは予算的に厳しかったのかな?知らんけど。

②合併後の取り扱い

一村一品看板でも合併後の取り扱いが各市町村で異なります。

「ちゃんと書き換えよう。」

看板を大切にしている証拠です。

杵築市(山香・大田)に至っては「これ元からじゃないの?」と思ってしまうぐらいきれいに修正しています。

「『一村一品大分県』も書き換えよう。」

国東市内の看板に見られます。

地名部分はちゃんと修正されており、武蔵町のものに至ってはネギの銘柄まで修正されています。

一方で、「一村一品大分県」は「大分県国東市」に書き換えられています。

「一村一品」って今ではあまり通じませんもんね。

「放置。」

カントリーサインと違ってこれは完全に放置しています。

多くの市町村では書き換えずにそのままにしています。

完全に放置したところもありますが、竹田市の一部の看板は下部に「竹田市」と追加で書いています。豊の国サイン同様、「大規模な書き換えはしないが大切にする。」というスタンスで行っているんでしょう。おそらく。

ただし、豊の国サインとは違ってあまり耐久年数が長くないようで、一部の看板では解読不能なレベルまでボロボロになっているところもあります。

「まるごと変えよう!」

どことは言いませんが、まるごと変えちゃった市がいるんですわ。

どことは言いませんが。

しかし、ボロボロになるよりかはPRができるのでマシですね。

③ここにも温泉美人

ここにもいました!「温泉美人!」

カントリーサイン以上にリアリティな絵を使っているのですが… なんか昔はきれいだっただろうなっていう感じのお方が… まあいいか。

※下のスライドショーは温泉美人のいる看板が撮影できればその都度追加しますのでしばらくお待ち下さい。

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